… D i a r y …





境界線上のホライゾン・9    11/29

「じゃ、行こうか皆、――頼りにしてるぜ?」

……よし、我が王来ました。やっぱり必要ですよねコレ。
賢姉は動きまくりですし、アデーレの出番もヨシナオ王もしっかりですし、結構満足ですよー。
あと麻呂嫁も映像化されましたし(ぇ

武蔵内での、全ての主力の折衝を終え。向く方向は唯一つ。
ホライゾンを救い、大罪武装を取り返し、そのついでに世界を救うこと。

……そして、ここまでが「境界線上のホライゾン」のプロローグ。
全てはここから、始まります。


■高嶺舞
人の手の手の届かぬところに咲く「高嶺の花」をイメージした術式。
高嶺に咲くが故に触れる事も近付く事も容易に適わず、険しき山の高くにただ悠然と咲く花。
……つまるところ、賢姉の考える「容易には触れられず、けれどその高みを存分に見せ付け魅了する」いい女の在り方。
この術式を突破するには、賢姉自身が相手を「いい女に見合う存在」と認めるか、
どんなに険しい環境に拒絶されようと花を手にする為、血塗れになってでも挑み続けるか、そのどちらか。
届かず諦めるのは、即ち花を手にする覚悟のない駄目人間。
尚、この舞は「掴もうとする者と掴まれずにある花」という両者の姿も舞としての姿となるため、
自分が「届かない花」として舞い踊る程、相手が掴む為の行動を重ねる程、術式としての拒絶はより強くなっていきます。

二代が届かなかったのは、簡単に言ってしまえば花に手を伸ばそうとする努力が足りなかった為。
高嶺の花の環境で例えるなら、横風や落石(舞の中の問い掛け)に対応する事が出来ず、足を踏み外して落ちてしまった感じ。
それならば蜻蛉切の割断で届かせればいい……と考えるも、そんな「届かないなら飛び道具で刈り取ろう」的な思考を許す筈もなく。
易々と捌かれ、そんな「いい女でない行動をした」二代にお説教、という訳なのです。
……あ、本来は割断が当たったら真っ二つになって死にますからね?

■塩胡椒その他
ホライゾンの死によって心を閉ざしたトーリは、「ホライゾンと同じ、何も感じない状態になる」事を望み、
その結果外部刺激に対して反応しない、一時的に痛みを感じない状態になっていました。
他の類似した言い方をすれば、過度の精神ストレスでの後天的無痛症化、というところでしょうか。
実態としてはトーリのそれは、ただの我慢で無理矢理に感じない様に思い込んだ、というものなのですけど。

ですがそうした「自分の感じる痛み」からは逃れられても体に傷が残るように、
痛みがなくとも生理的な反応はしっかりと起こります。なので、手っ取り早く体に拒絶反応を起こして目を覚まさせる為、
優しくて賢くて弟もホライゾンも大好きで、尚更弟の情けない姿を見ていられなかった姉は口に塩を叩き込みました、という流れ。

弟と姉、どちらも行き過ぎな点もありますけれども、行き過ぎな弟を連れ戻すには姉も行き過ぎな手を使うしかなかったのです。

■王様を望む理由
えーと、大分省略されてますけどあれが理由です。
かつての重奏神州統合騒乱の後、極東の民は「重奏神州崩壊」に関わる罪人として扱われ、
以降は歴史再現を行う一国としての立場ではなく、ただ翻弄される歴史の駒となりました。
当然、罪人たちに自由はなく。極東の住人は望む事の多くを叶えられず、ただ生き、ただ老いて行く。そんな生活を、百年以上続けていました。

――そして。
極東の領地、航空艦・武蔵に生まれたとある馬鹿は、それら全てを覆すような事を考え、そしてそのためにずっと方法を考え続けてきました。
極東の王となり、奪われた全てを取り返す。誰の願いも叶う様にする。――その為なら、世界に喧嘩だって売ってやる、と。

時は流れて、トーリは総長兼生徒会長となり。国家の決定と未来は学生間抗争の中で行われるというルールに基づき、
学生としての最後の1年でトーリは、世界に喧嘩を売ることを決めました。
そうしてアニメ序盤の話の「聖連との戦争も〜」に繋がる訳です。
本来はその前にホライゾンに告白し、その後にそれとは全く関係のないところで世界を相手に戦争を始める
……という予定だったとは思うのですが、ホライゾンが連れ去られ、武蔵も結構ピンチな状態になってしまったので、
ホライゾンの救出と世界への大喧嘩、二つをまとめて行う事にしたのです。






はぴばみー    11/25

今年もきました誕生日。はっぴーばーすでーわたし。
……ナンデショウ、何だか微妙な感じが。歳をとるってダメージ負うことでしたっけ。
でもけーきはおいしいですよ?





・・・・・・あれ?    11/22

ふと気付けば、最近ホライゾンばかりで日記が構成されているような。
以前は、間にもう少し日常の記録が挟まっていたのですけれども……むー。






境界線上のホライゾン・8    11/22

「私が必ず、己の役目として――ホライゾンへの道をつけてやる」

ホライゾンを救う事による利益とは何か。
ホライゾンを救う事を選択して、尚武蔵が他国に対して利益与えられる存在であると主張できる事は何か。
今ここで極東を放置して発生しうる自国へのリスク、それ以上の「取引材料」と成り得るリターンは、何か。

ということで、今回はまるまる話すのに費やした30分でした。
今回ずっと喋りっぱなしでしたけど、これでも相当な量カットしてるんですよ?
トーリと正純の討論については、武蔵と極東居留地に対しての、金銭面だけではない技術面での、敗者への搾取について。
あとは教皇総長との対論の潰し合いとか、余とかミリアムとか。

とりあえず今回の話をまとめますと、
・大罪武装による末世解決の可能性が示されており、そして統御OSを有するホライゾンが生存するならば
 ホライゾンの元に大罪武装を集め、その能力を十全に発揮させる事は末世解決への一手と成り得る可能性があるので協力してもらいたい
・末世に対して積極的な行動をしてこなかった人達がいるけど、その代わりとして自分達が末世の解決の為に働く、
 って言ってるんだから文句はないよね?
・そんな次第で大罪武装が必要だと思うので、できれば此方に渡していただきたい。
・もし大罪武装を渡して頂けないのなら、末世解決への妨げとなるものであると判断し、
 また同時に此方にいるホライゾン・アリアダストの感情を加工して作ったものである大罪武装を所有する事は
 一人の少女の感情を奪い続ける非道の所業であるとも判断する。勿論、そんな非道な事は考えず協力していただけるとは思うが、
 断るならばその感情を取り戻す為、戦争も辞さない。

……という、すごい詭弁。
まあ、これからその詭弁を実際に通す為に頑張るのですけれどもね?


 
さてでは、今回の解説行ってみましょー。

■旧派(カトリック)と対論の潰し合い
キリスト教旧派、所謂カトリックと呼ばれる宗派は、遥かな昔からあるものであり。
つまりはそれだけの多くの信者と長い歴史を有しています。当然その長い歴史の中には、様々な出来事があるわけです。
抱えた多くの信者からの、それだけの数と種類の懺悔。旧派に対して真っ向から教義を否定する異教徒、異端者。
それだけ多くの信徒と、そして敵と相対してきた旧派は、つまりは向けられた問いの数だけ
それに対する許容、受け入れ……見解を用意してきた、という事です。解りやすく言ってしまえば、歴史から学ぶテンプレ解答。

さて、そのように蓄積されたテンプレをどのように用いるか、といえば。
使い方は非常に簡単、既にあるテンプレを相手の抱える問題、
あるいは相手が敵対しようとする理由に合わせて、ほんの少し内容をアレンジするだけでいいのです。
内容自体が過去の記録と似たものであるのなら、それこそ固有名詞を差し替えるだけでもオーケー。
そして過去に多くの問答を行ってきたからこそ、相手の抱える問題に一部分でも過去の問答、見解に似たものがあったなら
延々それを投げつけるだけで相手は余裕を失い、降伏するか逆上して争いになる、というわけです。
且つ逆上した場合は、事前に「旧派による説得」が行われているので、相手が説得に応じず、
手を取り合える可能性を放棄した、という「相手を理解を示さない悪者」にできるのです。

……その割に教皇総長が楽しそうに正純にセクハラ発言してたような気がしますけどね!
言葉をそのままに理解するのならば、己が利を得ようとして武蔵を危険に巻き込もうとする悪人に
正純を仕立て上げようとした、というところなのでしょうけど。

さて次回はスーパー賢姉タイム。






境界線上のホライゾン・7    11/15

「……術と言えばそうなるか。実際はもっと単純な――金の力だ」

シロ君のお金の力の再現とかすごかったのですけど、武蔵騎士の立場とか「我が王」がなかったりしたのはちょっとだけもにょっとしたり。
ネイトと鈴さんの相対も、百合百合な雰囲気描写じゃなくってもうちょっとしっとりした感じがよかったなあ、とか。
元々の話の内容が多いので、内容をできる限りアニメの尺に入れて、
なおかつ場面ごとの印象付けもしなければいけない、というのはわかるのですけれども。
サンライズ様も大変そうです。

そして次回から、全…げふんげふん、トーリ大暴れ。
どんな事になるかすごい楽しみなのです。


さて、では今回の解説を。

■シロ君素敵!
お金の力を行使して戦うシロ君。とはいっても、単純に「お金の力」「レンタル」といっても解り辛いものが有ります。
ここではその解説と、また現在極東居留地と武蔵が置かれている現状について。

シロジロが契約した神様は、商業神サンクト。
神々の間のやり取りにおいて、金銭でそれを行うことが出来る――という能力を持っています。
分かりやすく言えば、「お金を払えば他の神様の力を使える」という事。1話でのナイちゃんガッちゃんの攻撃の際の
射撃の分散――攻撃を散弾化した術式も、シロ君を介して「その術式を他の神様から買う」という過程を経て、使っていました。

では、その能力は他にどのような事に用いる事が出来るのか。それが今回の戦闘。
武蔵警備隊はある労働の神と契約しており、その契約の元、警備隊としての力を行使しています。
ですがシロ君はその警備隊150人分の給料を商業神サンクトを介して「自分のお金で」レンタル料として支払う事で、
150人分の労働力(行動能力、筋力等も全て含まれる)を買い切る形になり、その力を行使できるようになったのです。
150人を働かせて得られる力を、一定時間限りで買い切り、その全てを己の力として行使する。
つまりは、この支払契約の限りはシロ君はシロ君本人の力+労働隊150人分の力を一人で使えるようになります。

たった一人で150人分の力を行使できる、と言えば聞こえはいいのですけれども、この使い方にもそれなりに問題があります。
契約によって力をレンタルされた人間は、シロ君との契約期間中は一切力を行使する事が出来ません。
契約期間中の警備隊の力「全て」をシロ君に貸しているので、労働力の譲渡者はその全てをシロ君に捧げる事となり
他の行動の一切を行えなくなる、という事が発生します。
1時間という時間の中で、百五十人力の一人が作業を行うのと、百五十人それぞれが作業を行うことのどちらが良いか。
状況によってまちまちではありますけれども、150人それぞれが作業を出来た場合が良い方も勿論ある訳です。


さて、シロ君の力について長々と話してしまいましたけれども、今度は極東居留地と武蔵の現状について。
極東居留地とはかつての神州総合統乱の後、各国の介入・神州上での国土確立によって住む場所を追われた元々の極東の住人が、
寄り合いながら集まって生活をしている場所の事を指します。当然そこの金融にはそれぞれ生活をしている人の生活が掛かっている訳ですが、
現在は三河君主――ひいては極東という土地の最高権力者であった元信公が事件を起こした為、
極東住民への制裁と、またお金を外へと移し何処かに資金を残されないようにする為、という名目で金融の凍結を行っています。
これは私達の世界においても、世界に対してテロを行ったり、テロの支援を行ったりした国家の金融を凍結する、という事はよくあり。
現在、武蔵だけが金融の凍結を行われていないのは、武蔵が元信公の統括管理する土地ではなく、直轄領であり、
いわば元信公個人の所有物であるとも言える武蔵は、元信公が「死亡」しなければその所有権を手放される事が無い、という訳です。

本来の元信公は既に三河とともに消失……たぶん消失?しましたけれども、聖連が事件の責任を取るべき者として
ホライゾンを元信公の代わりと認めることで、現状、武蔵はホライゾンという元信公代理の所有物となっている訳です。
元信公の持つ個人資産という形であり、唯一凍結されていない極東の資金庫という状態の武蔵は
それ単体でそれ相応の事もできる代物なのです。あとはシロ君の説明にお任せ。


■武蔵機関部の皆様
武蔵機関部はどちらかといえば「聖連に対して、ホライゾンを救うという反抗」をするのなら、
挑んだ所で力がなければ意味が無い、先ずはその力があるかどうかを試す、というスタンスです。
彼らとて、武蔵が聖連に押さえられる事を望んでいるわけではありません。

■武蔵騎士の皆様
武蔵騎士のスタンスは、
「反抗したところで潰される結果が見えているのならば、ホライゾンを諦め、今後の市民達の扱いを考えて行動すべき」
という考え方です。
またそのための行動として、武蔵騎士の代表であるネイトが「市民に敗北する事を宣言する」事で、「武蔵騎士を倒した存在」として
市民を今後扱う様にさせる、というのが目的です。

騎士と市民、という扱いをしている事から把握して頂けるとは思いますが、騎士とは市民よりも一つ上に立つ、
市民を守る為の存在、あるいは貴き者、貴族として認識されています。各々が○○男爵、とか○○伯爵、みたいな物と認識していただければ。

では、そういった「市民の上に立つ者」を倒すというのは、どのような意味があるのか、という事ですけれども。
貴族を市民が倒し、貴族と王が中心になって進めていた国の体勢を変える。これは所謂革命と呼ばれるものです。
武蔵住民に対して騎士が敗北する事で武蔵住民を「上に立つものを倒した革命者」とし、
今後の歴史再現、市民革命など市民が中心となって国を変える出来事において、革命の先行者としての誉を与えよう、という考えです。

また同時に、今まで外敵から武蔵を守ってきた「聖連の認める防衛力としての騎士」という立場を捨てる事によって、
市民に敗北した者、市民よりも弱き者――防衛力足り得ない存在として、聖連から認可を得られないようにする事で
武蔵から騎士を消滅、戦闘能力を激減させ、トーリ達の反抗が出来ない様にする、という考えもあります。

……まあ、ネイトの筋金入りの「人を守る」騎士根性によって、それはダメになってしまったのですけれども。
ネイトとしては武蔵の住民も、ホライゾンも守りたかったので、これでいいのです。

■ええええええええー!?
さて、「それぞれの立場で」「討論」がルールの相対3戦目は、
トーリが先攻として「ホライゾンを救わない」立場を取ってしまった以上、どうなるのでしょうねフフフ。






境界線上のホライゾン・6    11/8

「お願、い……ホライゾンを、たす、けて……!」

何もかも、忘れないで。忘れてしまいたい記憶と、目を背けたりしないで。
私の大好きな人は、覚えていて――その想いと一緒に、歩いて行っていた。

だから――。


今回は、アサマチと全裸以外がシリアスに見えるくらいすごいまとめ方でした。
大分削られてしまった部分があるのは残念ですけれども、よくあれをここまで圧縮しましたよねえ……。
ただやっぱり、原作と同じように小等部のとき「も」であって欲しかったなあ、と思ったり。
「変わらない事と変わってしまった事」じゃなくて、「変わってしまった事と、それでも変わらない事」になっちゃいますし。
演出的には、時が過ぎて何時の間にか人が増えていた、っていう方が見栄えは良いんでしょうけれどもね…むー。

色々思うことはありますけれども……小ウッキーとか小アサマチとか全員ぶん描くのが大変だった、
という事で収めておきましょう。うん。

■歴史再現の前倒し、先送り
神代の人類の英知に辿り着く為、各国が協調しながら歴史再現を行う――。
聖譜記述の再現を行う名目としては、一応そうなっています。
ですが、実際にそれを行うとなった場合に幾つかの問題が生じる可能性が出てきます。

……人類の歴史においては、国が興り、栄え、衰退し、滅亡する。その流れは当然の事であり。
歴史再現の為とはいえ、自分の国が衰える歴史を指導者として快く受け入れる事が出来るかどうか、
という問題があります。また逆のケースとして、他国に大きく介入できる機会を指導者が逃すかどうか、という問題も。
そのような考えの下、歴史再現に於ける特殊な処理として「歴史再現の前倒し」、
あるいは「先送り」が行われるケースがしばしば存在します。

国の衰退の歴史再現を出来るだけ後に延ばす為、本来発生する筈の、転換の契機となる歴史再現を態と行わずにいる事。
または他国に介入をされぬ様に力を維持し続ける為「ある歴史再現」を前倒しで行い、その後に控えている
「それに関連する、介入を拒む理由となる歴史」を再現し、強引に介入の手を阻む事。
そのようにして歴史再現を「行う事」だけは遵守し、各国は歴史を自分達の都合の良い様に扱ってきたのです。
今回の話で教皇総長インノケンティウスに酒井学長が絡まれていたのは、
過去に「歴史の前倒し」で極東の都合の良い様に歴史再現を行い、
K.P.A.Italiaが被害を被る事になった事件で、酒井学長と教皇総長が当事者として争っていたから、という経緯があります。

……さて、境界線上のホライゾン劇中の時間は聖譜暦1647年ですが、
わたし達の歴史と比べると明らかにおかしな所があります。

この世界では未だに、江戸幕府が成立していません。(1603年成立)
また元信公も松平の姓のままであり、徳川家康の名を名乗ってはいません。

これに関しては、P.A.Odaが織田・信長の死の歴史再現を行わず、先送りし続けている、という経緯があり。
日本――極東の転換の契機となる織田信長の死、羽柴(豊臣)秀吉による天下統一、関が原の戦いという
江戸に幕府を開くまでの歴史が途中で堰き止められているためという理由があったり。






はぴばーゆー    11/6



はっぴいばーすでー!ということでおとボク2PSP版発売以降、初めての優雨の誕生日になるのです。
今回はちょっとがんばってみました。……相変わらず塗りはしょっぱいですけど。





境界線上のホライゾン・5    11/1

「――これより授業を始めます」

笑いながら光の中へと消えた元信公は、最後に何を思ったのか。
近付く末世の事か、いずれ末世に挑み行く者達の事か。
……それとも、内縁の妻であった女性と、己が娘ホライゾンの事か。

三河が消滅した今、誰も――彼の考えを知る事など、出来ませんでした。


……ところでサンライズさん本気出しすぎじゃないでしょうか。
原作読者としては大喜びですけれども。武神も動いてダッちゃんも動いて鹿角さんがぐりぐり動いて。


■末世
「この世界の終わり」ではないかと推測される、原因不明、正体不明の現象。
過去に人が生きてきた神代の歴史を「辿るべき道標」として書き出してきた聖譜が、
聖譜暦1548年に突然その更新を止め、以降の歴史を知る事が出来なくなり。
そして聖譜暦1647年現在、その「末世の到来」と思われる時間まで後1年、という状態になっています。

その時が来て、何が起こるかは誰にも解っていません。
ただ、「そうなる可能性がある」という幾つかの推測と、それに対しての対策が行われている状態です。

1647年なのに、何故まだ織田や武田といった勢力が残っているのか、
徳川・家康ではなく松平・元信を名乗っているのか、などその辺りは追々説明されるかと。

■大罪武装・悲嘆の怠惰(リピ・カタスリプシ)
三征西班牙所属の立花・宗茂が所有する、世界に9つ存在する大罪武装の一つ。
ホライゾン・アリアダストの「悲嘆」の感情。

蜻蛉切のデータを元に作られた武装であり、蜻蛉切と同様、刃に映した相手を割断する能力と、
悲嘆の怠惰のみの能力として「空間の掻き毟り」という広域攻撃能力を持っています。
こちらに関してはかなりシンプルな能力で、分かり易く言えば空間自体に破壊の嵐を巻き起こす、
という様なものですけれども……本来は都市とか戦域の大規模破壊、
あるいは神州外の未開の地域に闊歩する危険な生物と渡り合う為の過剰な攻撃力を持つ武装で、
軽々しく人に向けていい武器ではないです。

■八大竜王
「大罪武装の正式所有者」を意味する通り名。

■”神速”ガルシア・デ・セヴァリョス
立花・宗茂が襲名した、もう一人の「歴史に関わりのある神代の人間」の名前。
つまりは、現在私達が生きている歴史の中に存在する人物……の筈なのですけれども。
検索しても外国のwebページが多少引っ掛かるくらいの情報しかない謎の人物。
郵政の雄として扱われている……らしいですよ?

■2代目の襲名者
歴史再現において、本来その人物が為すべき歴史的事実を為せぬまま襲名者が亡くなった場合、
同じ歴史上の人物を別の人間が改めて襲名する事で二代目となり、引き続きの歴史再現を行う、
というケースも歴史再現には存在します。
それ以外にも色々と抜け道や対応策のような方法はある、というか許されているのですけれども
後々それを逆手に取った行動が出てきたり出てこなかったり。

■自動人形の「魂」
自動人形が作られる際、「魂」という存在の核を埋め込みます。
この「魂」は今のところは全て、何かしらの物品を埋め込む事で自動人形の「魂」としています。

時を経たモノには魂が宿る――という話もありますし、恐らくはそういうモノを核とした自動人形も居るのかもしれませんが、
ここでは鹿角さんとP-01sについて。
鹿角さんの場合は本多・忠勝の奥方がつけていた指輪を魂の核として作られており、
その指輪の元々の所有者……奥方の行動や記憶といった「残滓」あるいは「モノの記憶」とも呼べるものが
染み付いている為、奥方の料理や剣筋の再現が出来る……というような感じです。
見ていれば分かる事ではありますけれども、鹿角さんはあくまでも奥方とは別の存在なのです。

その理解の仕方で行けば、P-01s――元信公が己の娘、ホライゾン・アリアダストであると認めた彼女も
かつて事故で亡くなったホライゾンとはよく似た人格を持つ、全く別の存在……の、筈なのですけれども。
元信公が何かしらトンデモな仕込をしていそうな予感もします。





…キオクの、窓際…


…星屑の庭園、入り口…